この世、花の日題字
                                      
                                   2003/5/26歌詞掲載
歌のはなし 曲名 公表作品 作詞者 作曲者
031 この世、花の日 『しずかなまつり』
及川恒平 黄永燦



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D△7 D6 D△7 D6 D△7 D6 D△7 D6

 D△7  D6   D△7 D6  Em  A7  Em A7        
この世 花の 日      電車 を 降り て
 Em    A7 Em A7  D△7 D6  D△ D6 
みどり野 辿って     ゆき  まし た
 G△7  F♯m7  Bm7  D7
誰     も   いな    い  
 G△7 F♯m7  Bm7  D7
カラス  も    いな    い
E7    Edim  F♯m7 vBm7 
小さな  身振り  で 
 Em  A7   Em A7  D△7 D6
踊り ます  踊 り ま す   

D△7 D6 D△7 D6

 D△7  D6 D△7 D6   Em A7 Em A7        
この世 花の 日    なぞなぞ 遊び
 Em    A7 Em A7   D△7 D6  D△ D6 
散りゆく ものは       街   で す  か
 G△7  F♯m7  Bm7  D7
みじか  い    声      で
 G△7  F♯m7  Bm7  D7
手紙    を    書い    て
E7   Edim    F♯m7  Bm7 
十年 出さず   に    
 Em  A7     Em  A7   D△7 D6 
忘れ ます    忘    れま す    

D△7 D6 D△7 D6

 D△7  D6   D△7 D6  Em  A7  Em A7   
この世 花の  日     水  平線 も
Em     A7   Em A7   D△7 D6  D△ D6 
さらさら さらりと       埋も   れ ま す
 G△7   F♯m7   Bm7   D7
しばら   く     ぶり     で
 G△7   F♯m7   Bm7  D7
機械    の     音    と
 E7     Edim   F♯m7  Bm7 
並 んで   歩い   て   
 Em  A7     Em A7   D△7  D6  
ゆき ました   ゆき  ま し  た  

D△7 D6 D△7 D6

D△  D6   D△  D6 ・・・       
この世花の 日・・・



野坂徹夫作『こおろぎ』 撮影・及川

野坂徹夫作『こおろぎ』 撮影・及川恒平


 まず、野坂徹夫氏の立体作品『こおろぎ』について触れておきたい。
上の僕の撮影は確かに『こおろぎ』であることは間違いないのだが、
あまりにも僕の主観が入っている。
 ぜひ本物をごらんになってもらいたいものだ。

 『こおろぎ』は
この歌『この世、花の日』をふくむ僕のCDアルバム『しずかなまつり』の
表紙、そして歌詞カードに僕の撮影により使用させていただいた。

 実は『しずかなまつり』のCDジャケットはプロの手により、
別の野坂作品を使ってすでに、ほぼ完成していたのだ。
 いい雰囲気の作品に仕上がっていた。
それは確かだ。
 でも、僕の『しずかなまつり』という音楽の印象とは少し離れていた。
『こおろぎ』だけが、そのギャップを埋めることができると、僕は確信した。
 非礼を省みず、僕はそのデザイナーの作品をキャンセルした。
立腹なさったことと思うが、彼は僕の振る舞いを受け入れてくれた。
 ただし、僕のこの一連の行動はなんの弁解の余地もない。


 『しずかなまつり』で歌った作品に対する思い入れが強かったせいもあり、
僕は作品のCD化にあたり、
途中から『こおろぎ』をジャケットとして使わせてもらうこと以外には
考えられなくなっていた。

 コンパクトデジタルカメラを使い撮影した。
照明は、
東急ハンズや付近の文房具店で買い集めた電球やセロファン紙を使った。
 そんな新米カメラマンを支えるものは、思い入れだけであった。

 よく撮影できたと思う。
そして、もう二度と、こんな風には撮影できないだろう。
作品の技術的なクオリティはよくわからないけれど、
僕のそのころの『こおろぎ』に対する“愛”は十分に表現できている。

  
 さて『この世、花の日』について。
1993年に発表したCD『みどりの蝉』には走っていてできた歌が数曲含まれている。
 この歌も同じだ。
 そして、走るという体験が日常にならなければ決して生まれることはなかっただろう。
つまり、僕にとっては実感のままを書いたと言える。

 ただ、ひとり言は以前から“得意”だったから、
そんな僕の癖が走ることによって強くなったとは言えるだろう。
 どこのジョギングクラブに属しているわけでもなく、気ままに走っているので、
ほとんどが、単独でのジョギングである。
こころおきなく、ひとり言がいえるのだ。


 この歌について、一言付け加えておく必要があるだろう。
実は、『この世、花の日』も僕自身の作曲があるのだ。
というのも、この歌は“この世、花の日・・・”というところから、
言葉と旋律が同時に生まれたものなのだから。

 その旋律に僕なりの思い入れがないわけではない。
時々一人で歌ってみることもある。
誤解のないようにつけくわえるなら、ウォン氏の作曲による、この歌も大好きである。
たしかに、別ではあるが、『この世、花の日』に連れて行ってくれる。
なんの不満もない。
そして、あの頃はきっと、ウォン氏の情熱が僕のそれを上回っていた、
と言うことなのだろう。

                                           2004/3/8記




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