日々のこと 46


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テーマソング、たぶん。
 こんばんわ。みなさん、お元気で過ごしていらっしゃると思います。及川恒平です。
猛暑もどうやら去りつつあるようです。暑さに強いと自認している僕ですが、今夏はとうとうクーラーを取り付けました。言い訳としては、パソコンの暴走を防ぐため、です。それも窓枠に取り付けるカワイラシイやつです。そしておまけに、ドライの設定を使っているだけですよ。

 さて、今週のマク○ル・ユア・ポップスは、いつもよりもっと気ままに、僕の好きな曲を聴いてもらおうと思っています。このディスクジョッキーがレギュラーとしては、たしか僕の初体験です。この後深夜放送や誰かのピンチヒッターなどをすることになりましたが、それほど長くは続きませんでした。わけはいろいろです。それにしても、たとえば、僕がしゃべっていた深夜の“オモテ”番組はなっちゃんちゃこちゃんだったりしました。僕だって聞きたいです、聞きたかったです!
 えっ?、現在形がどうとか過去形がどうとかとか、ムズカシイ話はなしにしましょうね。

 ではでは現実にかえりましょう? 今夜もさっそく聞いていただきましょう。この歌を最初に聞いたのは、たしか新宿の安田生命ホールでの吉田拓郎さんのマンスリーコンサートでてした。今日はオリジナルシンガーで聞いてもらいます。斉藤哲夫さんが歌っています。
 『されど私の人生は』      
 斉藤さんは、後年、宮崎美子さんがビキニ姿で、鮮烈なデビューを飾ったあの歌、“きみのルルルル、ぴかぴかに光って・・・”で一躍ポップス歌手として評価されましたね。なんて、今の僕にわかるわけないけれど???あれ?もしかしたら、それはベーやんの「君のひとみは百万ボルトー」、だったっけかなあ。うーん、忘れたア。

 お便りを紹介しましょう。新潟県小千谷市の桜田きのこちゃんからです。おっ、13歳とあります。きっと、この番組を聴いている方の最年少でしょうね。
 「恒平さん、初めてお便りします。私はフォークが大好きです。兄の影響で聞き出したのですが、今ではその兄に負けないぐらいのファンです。リクエストは高田渡さんの“生活の柄”です。よろしくお願いします。」
 数年後には写真家になるとはいえ、そして20年後には僕のイギリス館での写真をとってくれることになるとはいえ、このころはまだ中学生でしょ?もちろん僕も大好きな歌で、なんの異論もないのです。ホームレスなんて言葉、影も形もまだありません。あっホームレスって放送禁止用語だっけ。まっいいか。聞いていただましょう。高田渡さんの歌です。
  『生活の柄』            
 今日の僕の話、ついてこられますか。ちょっとわけがわかんないでしょう?体調が悪いのかもね、なんせこの後すぐ、月に二三度は発熱して、とうとう扁桃腺切除の手術したぐらいですからね。思ったより難儀な手術でした。

 ベルウッドレコードというレコード会社はご存知ですか。実は僕も所属しているんですが、ここからすごいフォークシンガーが作品を発表しました。数年後に西岡恭蔵から聞いた面白いエピソードがあります。大阪から荷物を積んでぼろ車で東京に向う途中、エンジンルームから発火して車体が燃え出したんだそうです。恭蔵はあわてて素手で火を叩いて消そうとして両手を火傷。これがもう、恭蔵らしいのですが。もう一人はあわててあっという間に逃げ出したんだそうです。その人の名は名誉のためにここでは伏せておきますね。そして残るもう一人はちょっと逃げるのに戸惑っているので、見たら持って逃げるレコードを選らんでいたそうです。これは恭蔵自身の話ですからね。その、逃げ足の遅かった人が歌っています。友部正人さん-----
 『一本道』           
ここらあたり、きっとCMでしょう?
 「ああ中央線よ、空をとんであの子の胸につきさされ」という名フレーズは、21世紀にまでこだましています、たぶん・・・。最近の記憶に残る歌詞は、かぐや姫の『神田川』にある「ただあなたのやさしさがこわかった」、吉田拓郎の『結婚しよう』の「僕の髪が方までのびて」あたりでしょうが、僕個人としては、「ああ、中央線よ・・・」に匹敵するほどの名せりふを味わった曲があります。聞いてもらうのが一番ですね。あがた森魚さんがこう歌います。「君よ、しあわせに眠くなれ---」
そうです。
 『清怨夜曲』           
 あれ?、今日ここまでお届けした歌は、日本のフォークソング、それも男性ばかりですね。ポップスなんてタイトルがついているのにね。そういえば、高橋モコさんにバトンタッチするまで、延々フォークばかりレコードかけていましたっけ。それもシブメのやつばかり・・・。失礼しました。多分ディレクター、プロデューサーが企画書出すときにうまいこと言って、実はフォークをやりたかったのは見栄三重(どういう漢字変換機能ダロ)ですね。

 だからー、やっぱりおしまいもフォークにしますっ。ただし女性です。カナダ出身のね。たしかニューヨークに初めてやってきて、やたらに驚いた心境を歌にしたらしいです。実は僕はこの人のこの歌とおんなじような気持ちを歌にしたことがあります。『夏・二人で』という六文銭で歌っていたものです。渋谷や新宿あたりの人波にのまれながら歩いたことが土台になっています。たぶんこの人も、同じ気分だったとおもうのですが。ただし、彼女は失意のまま一度は帰郷することになったようです。そして僕はといえば、そのまま首都圏にいついて21世紀でも歌っています。 聞いてください。ジョ二・ミッチェル------
 『ナイト・イン・ザ・シティ』   
 もうひとつお便り、紹介します。本当は読むのがすこしつらいです。でもこんなこともあるのでしよう。いえ、今日以降?こんなことがすくなからずありました・・・。
 「恒平さん、こんばんわ。そして、さようなら。好きでした。だけど心がはぐれていっています。これ以上嫌いにならないうちに、私はあなたを卒業したいと思います。お元気で。K.T」
 僕からはさようならを言う勇気はありません。ごめんなさい・・・。

 いかがでしたでしょうか。そろそろ時間のようです。記憶違いもあることでしよう。関係者のみなさん、ひらにご容赦を。そして、この展開、わかっていただけましたでしょうか。それよりもなによりも、実際こんなラジオ番組があったことを知っている人を探すのが、もはや不可能ですね。
 そうそう、今日からこのエフエム放送は福岡のみなさんのお耳も届いているのですね。ぜひおたより、リクエストお待ちしています。今夜は記憶違いで、ずいぶん間違ったことをしゃべったかもしれません。ご指摘くださいね、ちょっと怖いけれど・・・。

 『マク○ル・ユア・ポップス!』お相手は、いつものように及川恒平でしたっ。
エンディングテーマ、たぶん。
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