日々のこと20
横須賀・フォーク研
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  20002年8月17日、横須賀のFMブルーショゥナンのフォークの番組に生出演。

朝9時半、横須賀中央駅で関係者と待ち合わせ。
そのまま徒歩5分のスタジオに行く。10時5分から本番。
フォーク研究会会長から借りたギターを抱えてマイクの前。
前夜用意した歌詞カードなどざっとならべてスタートを待った。

 するとなんとこの番組現在のテーマソングは僕の『面影橋から』。
実はガラスばりのスタジオの外にはフォーク研究会(勝手に略して以後、
フォーク研)のメンバーがすでに10名以上も集まっている。

 番組はじめの挨拶もそこそこに歌い出した。
故西岡恭蔵の名曲『プカプカ』も歌った。
ぼくはこの歌は下手だけど大好きで歌っていると言ったら、
ガラス窓の外で数名がうなずいている。

 つまり自分のほうがうまいとそれぞれの顔にかいてある。
考えてみたら、このプカプカ、人前で数百回は歌っているから、
そのたびに数名ずつ、計千名以上の人に自信をつけてやっていたのだと、
いまさら気が付いた。 プロなら失格だ。あっプロか。
 司会の初音さんの調子も普段着だから、
ぼくらはすっかりその気になって、ついに『たびだちのうた』の大合唱になった。
フォー研のメンバーのスタジオジャックだ。
覆面はしてなかったけど、歌の途中からもどやどやと人数が増えた。
生放送のスタジオの重い扉は、ないも同然の状態だった。
きっと聞いていた人はワンコーラス目のちょっと控えめな合唱と、
ツーコーラス目の「行ったれー」的なそれの落差にびっくりしたかも。
もちろん2番以下が本性で、さあ今、銀河のむこうに飛んで行けーーー
と全員で叫びまくったのだった

 ただし、ギターはハズカシナガラぼくが弾いている一本だけ。
もっとあれば良かったねとの声も上がった。
とうぜんそうなのだけど、
以下のフォーク研会長の鈴木ばくさんのセリフをとくと味わって欲しい。泣かせる。

 「持ってきたかったんだけど、もし使わないことになったら、そのギター可哀想だったんで…」
 ねっ。いいリーダーだよ。
 何曲歌ったか。とにかく一時間ほど、わいわいやっていた。
途中、向かいの喫茶店の店長さんが生で聞いていたらしく、スタジオにやってきて、プカプカは
昔付きあっていた彼女との思い出の曲なのでと譜面をコピーしていったり、
視聴者の質問コーナーのそれは、
すぐ外にいるフォーク研のメンバーのが混ざっていたり(全部かも)…
ねっ。いい感じでしょ。

 番組終了後は近くのイタリアふう食堂でみんなでランチ。
話題の一つは、翌日曜日にある例会で今後の研究テーマを各自発表するというもの。
 「例えばどんなの?」というぼくの質問に返ってきたものは
「日本のフォークのルーツをさぐる」とかいうような、スゴイやつだったのだ。
 それはちょっとぼくには無理があるので、
もうちょっとだけでもヤサシソウなテーマの時は、ぼくも呼んでね、ぜひ。

 おひらきのあと、あるメンバーのメールによると、カラオケにそのままなだれこんだという。
どうも放送のときにコーラスでしか参加できなかった不満が残っていたか。
マイクは大事に使おうね。
 ぼくはワインでちょっとふらつきながら、電車賃を惜しんで金沢文庫まで走った。
16号線のこのあたりは初めてのラン。途中八つもトンネルをくぐったのには閉口した。
なんせ、車が多いからね、排気ガスにむせながらのだった。
だたしこのいくつかの丘にとざされることで、
独特の横須賀が伝えられているんじゃないかと思うと、
丘がなくなればいいなんてとっても考えられない。
いっそトンネルもふさごうか! いい街だった。横須賀。また遊ぼうね。

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