日々のこと05 |
短歌という名の爆弾
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穂村弘氏の著作によるこの題名の本を読んだ。
ぼくにとって短歌は、教科書で習った域をほとんど出るものではない。
それでも、口の中だとしても声に出してみると、感じとることができる部分多少はある。
短歌固有といっていい響きや流れを、もう少し聞き別けられたらと歯がゆい思いはある。
もしかしたらもう少し整理していくと、
ぼくが思うウタとの接点を見つけることができるのかも知れない。
さて、『接点』とまだまだ言えはしないけど。
穂村氏の、評価の対象となった作品は、直感的に、ぼくもすきだ。
ほとんど問題なくたのしめる。感心できる。
ほとんど、と言ったのは、説明の都合上出てきたものと、
身近な方たちへのオモイヤリによるものを少し気がついてしまうからだ。
『歌人』が、てぎたら穂村氏ご本人が、ギターやピアノの弾き語りで、
自作品をひっさげて、テレビのヒットパレードに登場したら素敵だな。
そして、その前に、ぼくとイギリス館で一緒にライブしていただきたいな。
短歌の世界のかたたちは、電脳社会に適応していらっしゃるようで、
穂村弘氏ばかりではなく、多くの歌人を中心に『タウン』を作っています。
遊びにいってみてください。ぼくはときどき、ぶらぶらしてきます。
2001/07/10 |
上の文を書いたのが二年前。
五月、横浜でひさしぶりに歌人の朗読をきくことができた。
今回も、穂村弘さんが「出演」した。
二年前に、朗読を聞かせてもらってから、
状況は大きく様変わりしていて、俵万智さんのあとは、穂村弘かという展開になっている。
なんでも、彼の愛称は“ホムホム”というらしい。
ご本人の近書で確かめたのだから、間違いない。
『ラインマーカーズ』というその本を開くと、短歌が古典文学と思っている人は、
短歌が古典のふりをしていただけだと知るだろう。
なにを言うか、短歌は現代の確固たる表現形式である、
と考えている人は、つい昨日までが、“古典”のはんちゅうであったと、思い知るだろう!?
過激と言われる挑戦は、短歌の世界でも多々見られたはずである。
しかし、それらの作品が、過去とこれからの橋渡しを、どこかで意識していたように、思われる。
どうも、“ホムホム”氏は、それが極めて少ないような気がする。
この『ラインマーカー』は奥づけには2003年6月20日初版第一刷発行と書かれている。
すごい。
今日はまだ6月10日である。
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