2006/02/04
札幌・時計台ホールコンサート
及川恒平
歌、ギター/及川恒平
ウクレレ、チャランゴ、ギター/松宮幹彦
ギター/牧野尚人
トップへ
演奏曲目
及川ソロ 01 大雪の日
02 長い歌
03 雨が空から降れば 
04  飛行機雲
及川+松宮

+牧野

及川+松宮
05  小舟行
06 冬の池
07 Hana
08 咲(わら)って
09 岬の部屋
《休憩》
及川+松宮 10 にぎやかな木々
11 ほしのはだ
12 地下書店
13 引き潮

及川+松宮 en. さみだれ川
 コンサートレポート
byアズキ
暑い夏の昼下がり、一通のメールが届く。
「2月の時計台でライブをしたいのですが・・」
時計台は、札幌在住でなければ申し込みできないシステム。

場所は確保したものの、やがて暑い夏も終わり短い秋が来て、
その間、恒平さんは2度の来札。しかしライブの構想は白紙のまま冬を迎える。
12月、フリーダム主催、及川オフィス共催でようやくライブが動きだす。

地元スタッフのライブ告知、宣伝活動がスタート。
実質、1ヶ月余りの短い動きの中でチケットが少しずつ売れはじめる。

コンサート直前の2月1日には、札幌駅コンコースの通称「駅スタ」から
生放送のFMラジオ番組に出演。硝子張りのスタジオの中で軽妙に喋り歌う恒平さん。
駅の喧騒の中に流れる『雨が空から降れば』は、なにか象徴的なものがありました。

時計台コンサート当日は、前夜からの猛吹雪。
千歳空港は、発着ままならずほぼ全ての便が欠航。
前日、札幌入りしたウクレレ奏者の松宮さん、危なかったです。

夕刻、雪は降ったり止んだり、
悪天候の中、時計台に肩や頭に雪を載せた人々が集まる。
いつもの顔、初めての顔、老若男女、親子、友人、ひとりで・・
それぞれの想いが時計台ホールの硬いベンチを埋めてゆく。

時計台の7時の鐘が鳴り、静かにコンサートが始まる。
何も語らず、淡々と3〜4曲歌い繋ぐ・・
恒平さんのコンサートだ・・と想う。

松宮さんが登場して、俄かに雰囲気が和らぐ。
ウクレレの軽くやわらかい響きに恒平さんの歌が包みこまれ
温もりを感じる。窓の外は、雪・・・

CD「ほしのはだ」の収録曲を中心にコンサートは進む・・
心中の歌も、ウクレレの音が鳴れば軽やか♪
クライマックス、CDのタイトル曲「ほしのはだ」
私は、ホールの後ろ、階段の手すりにもたれて聴いていた。

すると、こともあろうにザッザッと階下から竹箒で床を掃く音。
みれば、管理人さんがホール内側の硝子戸を開け放したまま
玄関の中に吹き込んだ雪を外に掻き出している。
静かな「ほしのはだ」に竹箒の音が重なる・・・・

私は、そ〜っと軋む階段を降りて内側の硝子戸に手をかける。
管理人さんが私を睨んで「雪でドアが閉まらないんだ」と言う。
私は「会場に箒の音が響くんです。」と頭を下げる。
硝子戸を閉めて上に上がると「ほしのはだ」は終わってました。
しょんぼり・・・

時計台は、札幌市の重要文化財。管理も厳しい。
5時半入館、9時完全退館。慌しく片付けが始まる。
ライブの余韻に浸った人たちが。それぞれの想いを抱えながら
雪の街へ戻っていく。

恒平さんには、時計台が良く似合う。
一昨年は、秋の雨の時計台・・今年は真冬の雪の時計台・・
次回は、花咲き乱れる満天の星空の時計台が良いかな・・

チケットを買って時計台に足を運んでくださった皆様、
ありがとうございました。

トップへ



Copyright©2001-2003 Kouhei Oikawa(kohe@music.email.ne.jp)