歌のはなし 曲名 公表作品 作詞者 作曲者
044 甘がき、黒ビン 『ルノアールの雲』 及川恒平 及川恒平 


4/4
Key=A
録音時は
和音があったのですが、
今後は多分、
打楽器のみで伴奏です。
忘れたので!
‖: 甘がき ソレ 黒ビン :‖

テーブルの上にきのうあった
そうきのう 九時のニュースの終り頃
君は歌が好きになって ウフフ ウフフ ウフフと笑った

‖: 甘がき ソレ 黒ビン :‖

頭の中にさっきあった
そうさっき テレビがもうすぐ終る頃
僕は皆好きになって アハハ アハハ アハハと笑った

だったらだったら眠くならない薬をおくれ
だったらだったらくいーっと もう一杯
もういいかい まあだだよ

‖: 甘がき ソレ 黒ビン :‖

バスにのって           “甘がき“
ガソリンの匂い         “黒ビン” 
倒れそうな電信柱        “甘がき“
十円崩してよ          “黒ビン”

バスに揺られて         “甘がき“
お家に帰る            “黒ビン”
バスの窓から          “甘がき“ 
田舎のバスはおんぼろ車

丘の上のトタン屋根がお寺   “甘がき“
居眠り坊主            “黒ビン”
貝殻踏んづけお堂までの小道 “甘がき“
お化けゴッコ            “黒ビン”

‖: 甘がき ソレ 黒ビン :‖

おなかの中に入ってしまった
そうおなか 眠くて眠くて気持がいい
アダブラカダブラ油虫 イヒヒ イヒヒ イヒヒと笑った

‖: 甘がき ソレ 黒ビン :‖

おやすみ


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   この歌は、多分お察しのとおり、ヨッパライアタマで書いたものだ。
書いたというか、飛び出してきたというほうがよさそうだ。

 そんなわけで、僕自身にも、甘がきも黒ビンは、なんのことやらわからない。
 どの部分をとってもよくわからない。
 ただ、なんか言葉にテンポはあるので歌ってみたくなる。

 説明すると、バスに乗って・・・以下、数回繰り返す、“甘がき”と“黒ビン”は合いの手だ。
録音盤を聞いてもらうのが手っ取り早いけど。

 そして「田舎のバスはー」はいわずと知れた?
この歌にあるバスが走っている風景は、北海道は釧路の郊外である、多分。
まあ、どこだっていいんだけどね。
これを聞いて、それぞれに思いえがている風景の邪魔をするつもりはないデス。
 公表した以上、たとえ書いた本人の感想でも、『聞いた人』分の一だ。
 ウォンさんの息子がまだ小学生のころ、この歌を聞いて、
一発で覚えてしまったのだという。

 音楽的な法則性のきわめて希薄な歌なので、
正統派のかたがたには、頭痛、吐き気を催す(本当にいるらしい)人もいる中で、 
即刻、記憶してしまうウォン美音志はエライ。
きわめて開放された感性の持ち主である。
忍耐強い、フットワークがいい、サーフもいい。

 しかし今実際、音楽家となって活躍している彼にとって、
この曲の作者に、こうして誉めそやされるのは迷惑なんだろうな。
 ついでに、この曲を気に入ってくれたという情報数は、
あまりにも少ないので、一応分布図的に書き留めておく。

 1  青森地方、文筆家を親に持つ小学校低学年の三名(男女)。
 2   神奈川県央地方 元ハードル選手を母に持つ小学一年生女子。
 3  東京副都心部やや郊外、音楽家を父に持つ小学三年生、男子。
 4   大阪市郊外に豪邸をかまえる落語家、その人本人。
                  (なお記載された学年は1990年代半ばのもの)
以上、現在まで確認されたのはこの4例のみである。
今後も、情報の提供を待つ(リッコーホ受け付けます)。


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